養鶏は500羽からはじめたわけですが、1パック90円や100円の商品に対して360円という卵を売って歩くと、当初はどうしても在庫ができました。
賞味期限がせまると、破棄するために地面に穴を掘り埋めることもたびたびありました。
知人と相談したときに出たアイデアが、マヨネーズ。
大手メーカーのマヨネーズレシピを確認し、逆に、マヨネーズはこれだけあればできるという最低限の材料に絞りこんでつくりました。
沖縄らしさという点では、私たちが小さい時に食べた酢の味が前面に出たマヨネーズがベースになっています。大手は基本的に、調味料で味を整えたマヨネーズです。
大手には研究室だけでも相当な人間がいると思うのですが、私たちは手の指の本数でたりる人数でつくって、「まずい」と言われたら素直に受け止め、変えられるものはすぐ変える。こだわらない。
そうやって「うまい」と言われる味を極めていって、つくりあげた、卵感あふれる味です。
私たちが育てた鶏の肉や、契約農家が育てた野菜を少しも無駄にしたくない。しかし、おいしいのに形が悪かったり、市場に同じ野菜が出回りすぎて価格が落ちたりするのが現実です。
そのために、よりおいしく、よりみんなが利用しやすい形に加工をするというのが、これから本格的に取り組もうとしている仕事です。
「安心」で「おいしい」と思う人たちとのシェアを、加工という形でもしっかり行っていきます。